こんにちは。
今回は、小数の面白い性質に注目して、数の不思議をご紹介したいと思います。
小数の分類
一口に小数といっても、小数にはいくつか種類があります。
まず、大きく二つに分けられます。
一つ目は、例えば「4.5」のように、小数点以下の数の並びが途中で止まる、つまり有限である有限小数。
二つ目は、有限小数とは違って、小数点以下に永遠に数が並ぶ無限小数。
そして、この無限小数はさらに二種類に分けられます。
一つ目は、小数点以下の数の並びが同じパターンを繰り返すもの。これを循環小数といいます。
例えば、「3.99999…」や「5.175175175175175…」といったものがこれに当たります。
二つ目は、循環小数とは違って、小数点以下の数の並びに規則性がないもの。
例えばπ(=3.141592…)などがこれに当たります。
◯◯に限りなく近い数
ところで皆さんは、とある数に限りなく近い数を考えて、と言われたらどのような数を想像するでしょうか。
例えば、限りなく4に近い数。
多くの人が、「3.9999999…」という数を思い浮かべるのではないでしょうか。
先ほどご紹介したように、この数は循環小数に分類されます。
しかし、この「3.9999999…」という数、果たして本当に、限りなく4に近いのでしょうか。
実験をしてみましょう。
この「3.9999999…」をxとおきます。すると
x=3.99999999… ―①
と表せます。
それではこのxを10倍してみましょう。すると
10x=39.99999999… ―②
と表せます。
では次に、②の式の両辺から、①の式の両辺を引いてみましょう。すると
9x=36
となります。この両辺を9で割ると
x=4
となります。
しかし、最初に「x=3.99999999…」とおいたはずです。ということは、
3.99999999…=4
と表せるのです。
つまり、限りなく4に近い値、として用意したはずの「3.99999999…」は、実は4とイコールで結べてしまうのです。
この不思議な性質は、4に限らず、どの数に限りなく近づけようとしても発生します。
もう一度だけ、別の数で試してみましょう。
300に限りなく近い数として、「299.9999…」を用意します。
x=299.99999… ―① とおきます。
1000x=299999.999… ―②
より、 x= 299.999…
②−① 999x=299700
x=300
先ほどと同様、限りなく近づけたはずが、300と同じ数になってしまいました。
循環小数にはこのように、不思議な性質があるのです。
まとめ
今回は、ある数に限りなく近づけたはずが、実は元の数と同じ値になる、という循環小数の不思議な性質をご紹介しました。
少しでも面白さを感じていただき、算数や数学に興味を持っていただければ幸いです。
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